マッサンは住吉酒造を辞めて鴨居商店大将(欣次郎)とウイスキーを造るのか?
2016/03/07
現在朝ドラ「マッサン」で主人公並みの異彩を放つ、鴨居商店大将こと鴨居欣次郎。もう政春の存在感が薄らぐ程の存在感です。
欣次郎を演じる堤真一さん、あらためていい役者さんだと惚れ直しました。年齢重ねてなお、魅力あるわ~。
マッサンのモデルはニッカウヰスキー創業者である、竹鶴政孝なのに対して鴨居商店大将・欣次郎のモデルはサントリー創業者・鳥井信治郎だと言われている。
鴨居商店のモデルは、サントリーの前身「鳥井商店」または「寿屋」だろう。この時代、鳥井信治郎は「赤玉ポートワイン」をヒットさせている。現在マッサンが欣次郎と共に売り込みをかけている「太陽ワイン」を連想させるぞ。
サントリー生誕までの流れ
1899年(明治32年)鳥井信治郎、若干20歳で洋酒問屋「鳥井商店」を立ち上げる
1906年(明治39年)「鳥井商店」→「寿屋洋酒店」
1921年(大正10年)「株式会社寿屋」
※寿屋時代、1929年に「サントリー」という商品名(ブランド)のウイスキーを発売。
1963年(昭和38年)「サントリー株式会社」
赤玉ポートワインは1907年(明治40年)40銭で発売されます。当時米1升が10銭だったことから高級品だったようですね。
※当時のお米の相場はよく分かりませんが、単純にグラム換算して考えると赤玉ポートワインは現在価格で2,000円以上したのではないでしょうか?
こちらのポスターは1922年(大正2年)に制作され、日本初のヌードポスターと言われているそうです。
それにしてもなんて鮮烈な広告(ポスター)なんだ!?
現代において3B広告の訴求力は絶大だが、その先見の明に驚かされる。
※3B広告・・・美人(Beauty),赤ちゃん(Baby),動物(Beast)のこと。
後の名門企業創業者となる二人の出会いは運命だったのか?歴史的事実があまりにドラマチックで胸が熱くなってしまう。
住吉酒造かそれとも鴨居商店か?
マッサン第4週、著しく信頼を失った「太陽ワイン」の再起をかけ政春と欣次郎は一時手を組んでいる。しかし政春はあくまで住吉酒造の従業員であり、田中大作(住吉酒造社長:西川きよし)には多大な恩義があるのだ。
しかし欣次郎の自由で人材を慮る経営方針やその人柄に惹かれ始める。
「一緒にウイスキーを創ろう!」_そう誘われ政春は激しく動揺する。
政春の心の中に、この男と一緒に仕事がしてみたい。そんな思いがこみ上げた節が見て取れる。
はたしてマッサンは欣次郎と組んで”ウイスキー“を造るのか?サントリーとニッカウヰスキー創業者のガチンコだ!歴史に基づいて、すんなり手を組むのかどうか_。
歴史を振り返るなら、この二人は国産第一号の蒸溜所「山崎蒸溜所」_を立ち上げている。
そして国産第一号のウイスキーは産声をあげるのだ…。
よってドラマもこの史実をなぞるものと思われる。
このエピソードは歴史的にも重要だし、さらにはドラマチックで手の加えようがない気がする。
「太陽ワイン」を広告戦略で大ヒットさせる事で、住吉酒造の経営は軌道に乗るはずだ。政春としては恩返しをしたという事になるのかもしれない。
_というよりは、どこまでも人の良い田中社長だったからこそ今後の展開があり得ると言っていいのかも知れない。西川きよし師匠の配役がまんま的中と言った感じがする…
損得勘定を超えた所で、政春に好きにさせた田中社長こそ器の大きな人物だったのかもしれない。