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マッサン第8週の展開 父危篤の電報の真偽と通信技術について

      2017/09/04

第7週42話で政春に1通の電報が届きます。その内容は_

「チチ キトク スグ カエレ ハハ」でした!?一瞬で政春の表情が凍りつきます。

この電報を受取る場面、今どきの人であればいくつか疑問に感じるところがあったかも?なぜ文面が”カタカナ”だけなのか?文章の区切りが変などといった事です。

マッサンの時代の電報の仕組み

きちんと調べたわけではありませんが、当時の電報の仕組みはザックリこんな感じだったと思われます。

1.的確な内容を示す短い文章を郵便局に持ち込む。
2.受け取った文章は モールス信号 に変換され相手方の住む最寄りの局に送信される。
3.最寄り郵便局で再び文章に変換し直す。
4.指定された住所に電報を届ける。

文面がカタカナのみの理由 は、利用するモールス信号のパターンを少なくする為だったようです。この仕組で漢字までカバーするのは有意義ではありません。電報は手紙とは違い、言ってみれば緊急時のノロシのような役割を担っていたでしょう。

ちなみにモールス信号は「トンツー」とも呼ばれ、長短の電気信号を複数組み合わせて記号化したものです。

次に、変な所で文章が区切られる理由 です。一番の理由として通信技術の問題がそこにはあったようです。

モールス信号で長文を送る場合に、電気抵抗の負荷などにより途中で雑音(ノイズ)が入る事がありました。これは文章の欠落を意味します。

ノイズが入った場合、再度文章を最初から送信する手間がかかります。そういったリスク(手間暇)を回避するために、文節を短く区切り仮にノイズが入った場合でも短い言葉だけを再送信して復旧出来るよう工夫していたのです。

それに電気信号ベースで考えてみれば、区切りがなくつながったままの信号では読み取りが困難だったと想像できます。

あと稀だと思いますが、このような文章があれば誤解を招きます。

「ココデハキモノヲヌイデクダサイ」_これはどういう意味でしょうか?

「ここで、履物を脱いでください」?

それとも、
「ここでは、着物を脱いでください」_でしょうか?

言葉遊びのレベルですが、ない話ではありませんよね。

※当時の電報事情であり、現在のモノとは違います。

亀山政志危篤は嘘?ただの腰痛だったw

“チチ キトク”の知らせに、広島・竹原の実家にとんぼ返りした政春。ところが父・政志はピンピンしていました。実は住吉酒造を辞めた政春を家に呼び戻すために母・早苗が嘘の電報を送っていたのです。

住吉酒造を辞めた真相や、その後のウイスキー造りへの思いを再確認する狙いがあったと思われます。

ただ政志は、危篤ではありませんが腰痛で思うように酒造りが出来ない状態ではありました。政春が広島を出る前に相撲を取っていた頃が懐かしいです。

そんな折、亀山酒造の元に県から新しい酒米を用いた試験醸造の話が舞い込みます。しかし政志が動けない以上、俊夫や早苗は断りを申し入れようと提案します。

第8週から、政春の兄貴分である蔵人の俊夫(八嶋智人)が登場します。幼なじみの先輩_という間柄のようですが、政春の彼に対する態度にはちょっとだけ問題がありそうですw

政志は政春に、試験醸造に取り組むよう指示します。ウイスキーから一旦離れ実家で酒造りに携わります。

俊夫は政春を「西洋かぶれのお坊ちゃま」と酷評し、ウイスキー造りに関しても「絵に描いた餅」と切り捨てます。

早苗と犬猿の仲と言えるエリーに関しては、亀山の嫁ではなく”女中”という扱いで仕事を手伝う事に;;早苗と千加子による指導という名の「いびり」が再び始まりそうな予感がします。

酒蔵における蔵人とは?

酒造りの最高責任者を一般的に杜氏(とうじ)と呼び、その下で指示に従い働く者を蔵人(くらびと)と呼びます。

亀山酒造では、政志が杜氏ですね。

現在は杜氏をたんに”工場長”などと呼ぶ酒蔵もあるそうです。これは酒造りにも近代化の並が押し寄せ、一部機械化が進んだことが原因かもしれません。

現代では生産性も重要で、杜氏の勘と経験に頼る酒造りは案外難しいのかもしれません。もちろん昔ながらの製造工程を守り抜いている酒蔵も存在すると思います。

マッサン久しぶりの酒造り

ウイスキー造りに見放された政春にとって、実家に戻っての酒造りは新鮮な体験になったようです。ウイスキーへの思いも再燃するに違いありません。

いずれ右腕となる蔵人・俊夫との関係にも変化が訪れる気がします。

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