ジョッパリ・ワールド

Amazonプライムデー 天野喜孝「黙示録」 に2億円の価値はあるのか?

      2016/08/13

7月15日、Amazon生誕20周年記念「プライムデー」において、とんでもない限定商品(作品)が発売される。

イラストレーター(芸術家?)天野喜孝の原画12点セットだ。その価格がなんと2億円!?

新約聖書「ヨハネの黙示録」から着想を得た作品群らしい。その出来栄えについては必須のテーマを描いたというよりは、発注をこなしたという印象を受けるな~。これらの作品は崇高なもので、そんな類の熱量を求めては行けないのだろうか?

過去作品(FF,ヴァンパイアハンターDなど)の焼き増しの域を出ない類型的な作品群でありイマイチ勢いを感じない。

特筆すべきはその大きさぐらいであって_。

天野さんの画家としての一面は軽視できるものではないとして。「ファイナルファンタジー」シリーズで知られたイラストレーションがその全てでない事は言うまでもない_。

ただ今回の「黙示録」を構成する12点に関しては、作品に対する執着心というか”ノリ”みたいなモノが感じられない_というのが個人的な感想。

ノリっていうのは、描くのが楽しく楽しくてたまらない。もう筆が勝手に走って止まらない。描くことを止めたくないというランナーズ・ハイのような境地_充実感。

自分の中で初々しい輝きを放っていた天野喜孝とはなんだった?

作家の初々しさというのは、いかに創る苦しみを味わっているかではないか?それは観る側にとっては魅力でしかない。

巧くなりすぎたのかもしれない。

2億という価格については、、、おそらく。

高級メロンやら完熟マンゴー、大間マグロの初競しかり。内需拡大と言わんばかりの”ご祝儀価格”って奴がある。

絵の価値云々ではなく、Amazon生誕20周年記念への貢物(みつぎもの)と捉えてみる。そういう趣旨の発注(強引なw)であれば、天野喜孝がそれほど乗り気でなかったとしても不思議ではない。もちろん手は抜かなかっただろうけど…w

なんて穿った見方なんだと自分でも悲しくなるばかりだけど。

過去にクリスチャン・ラッセンなどと共に大売り出しされた彼の作品たちは今どうしているだろうか?わたしの友人にも極度のファンがいて部屋には70万円で購入したというシルクスクリーン(版画の一種)のFF絵が飾ってある。しかも2枚組。

一時手放すことを考え買い取り先を方面あたったらしいが、売るとなると2枚で4万円前後だという話を聞いた時はとても驚いた;;

小説やゲームの世界を引き立てる彼の絵は魅力的だったが、そこから切り抜いて額装してしまうとガラリと印象が覆る。

個人的には、小説アルスラーン戦記(田中芳樹)の挿絵を描いていた時の天野喜孝のタッチは非常に充実していたと思う。

漆黒と真紅を飼いならして。